インドカレーといえば、「クミン」
カレーに欠かせないスパイスに、「ターメリック」と「クミン」があります。
『クミン』は、漢方では「馬ゼリ」と言われ、古くから健胃生薬として用いられてきました。
油を多く使うものが多いインドやエスニック料理が、胃もたれしにくいと言われるのは
クミンを上手に使っているからでしょう。
カレー3種の神器といわれるスパイス「コリアンダー」と同じセリ科に属し独特の香りと
風味を持ちます。
原産はエジプトで、カレーの香りといえば、このクミンの香りです。
スパイスとして使うのは種子の部分で、細長い舟形しています。
種子のままは「クミンシード」、パウダー状にした「クミンパウダー」と両方あります。
『スタータースパイス(最初に使う香辛料)』として、
油の中でパチパチと弾かせて使います。
当店のカレーでは、「クミンシード」は炒ったものを擂り鉢で粗引きにし
鶏肉を炒める時に、また「クミンパウダー」は煮込み用の調合スパイスと
一緒に入れて調理しています。
インドスパイスの中でも調合スパイスとして良く見かける「ガラムマサラ」にも入っています。
古代エジプト・ギリシャ時代から、「食欲のシンボル」として千夜一夜物語にもクミンを使った
美味しい料理に夢中になる話しも出てきます。
恋人の心変りを防ぐお守り、結婚式に新郎新婦がポケットに忍ばすという風習もありました。
フライの衣やピクルス・ドレッシングに、蒸し野菜に塩コショウと合わせても美味しいです。